「米国株やめとけって言われるのはなぜ?」
「米国株にはどんなリスクや注意点があるの?」
「本当は日本株より期待できるんじゃないの?」
米国株投資に興味はあるものの、ネットで「やめとけ」「危険だ」といった声を見ると不安になりますよね。
たしかに米国株には注意すべき点もありますが、実はそれ以上にメリットが大きい市場なんです。
この記事では 「米国株はやめとけ」と言われる理由を分析しつつ、米国株投資のメリットや失敗しないためのポイントなどについて徹底解説していきます。
きっとあなたの米国株に対する意識が変わるでしょう。
この記事をサクッとまとめた動画はこちら↓↓

米国株投資家のよあちまです。
この記事を読んで米国株のネガティブなイメージを払拭し、新たな投資の選択肢を広げましょう!
なぜやめとけ?米国株投資のリスクと注意点


世間ではなぜ米国株投資を「やめとけ」と言われてしまうのでしょうか。
それは米国株ならではのリスクや、日本株にはない税制など制度の違いがあるからです。
しかし米国株はリスクを正しく知り、適切に対処すれば恐れる必要はなく、むしろ大きな可能性を秘めています。
まずはリスクと注意点について順次見ていきましょう。



この機会に米国株のマイナス面をしっかりと勉強しましょう。
値幅制限がないので株価急落することもある


米国株は株価が急落することがあるため、「危険だからやめとけ」とよくいわれがちです。
なぜなら米国株には値幅制限がないからです。
例えば日本株ではストップ高やストップ安という制度によって前日終値から上下できる値幅が決められています。
しかし米国株には値幅制限が一切ないので、悪材料が出た場合には株価が1日で大暴落することもあるでしょう。



時には1日で株価が50%以上落ちることもあるわ。



私は過去に1日で90%落ちた銘柄を見たことがあります。
このように米国株に値幅制限がなく急落するリスクがあるので、成り行き注文ではなく指値注文(価格を指定する注文)を活用するのも一つの手です。



米国株には値幅制限の代わりに、サーキットブレーカーやリミットアップといった制度があります。
制度名 | 概要 | 具体的な内容 |
---|---|---|
サーキットブレーカー | 市場全体の急落を一時停止して冷静さを取り戻す制度 | ・S&P500が前日比7%下落で15分停止 ・13%下落でさらに15分停止 ・20%下落でその日は取引終了 |
リミットアップ・リミットダウン | 個別銘柄の極端な急変動を抑制する制度 | ・基準価格から一定幅を超えた変動で一時的に売買停止 ・基準範囲内に戻れば再開 |
株主優待がない


日本株の魅力の一つに株主優待がありますが、米国株には株主優待がありません。
その理由は米国企業は配当金や自社株買いによる還元を重視する傾向にあるからです。
そのため「現物でもらえるお得な優待が欲しい」と考えている人には米国株は向いておらず、やめとけと言われる理由の一つとなるでしょう。



米国では株主優待を「物やサービスで一部の個人株主だけに特典をつけるのは不公平」との考え方もあるようです。
このように米国株には株主優待こそありませんが、その分を配当で株主に報いる文化が根強い国といえます。



その証拠に米国企業は配当金を年4回出すのが一般的で、日本企業の年2回より頻度が多いわ。
ドル建てリスクが発生する


米国株はドル建て資産であるため、日本株の購入時とは違ったリスクやコストが発生します。
- 円とドルの為替変動リスク
- 円をドルに交換する時の為替手数料



ドル建てになると余分な費用がかかるんだね。
為替変動リスクは株の購入・売却時に関わってくるものです。
例えば購入時よりも円高ドル安になれば、株価が横ばいでも売却時に円換算ではマイナスとなります。



逆に円安が進めばドルベースの米国株にとっては有利になるわ。
加えて米国株取引には為替手数料も発生し、円をドルに替える際に1ドルあたり数十銭程度の手数料が上乗せされるので、実質的なコストとなるでしょう。



為替手数料は証券会社によって値段が異なり、条件によって無料の証券会社もあります。
このように取引の都度ドル建てによるリスクやコストがかかる点は覚えておきましょう。
税制の違い(配当金の二重課税)


米国株の配当金には日本と米国で二重に税金が課税されます。
米国株の配当金には米国内で10%+日本国内で20.315%の税金がかかり、日本株に比べて手取り配当が目減りしまう。



つまり、配当金の約30%が税金で差し引かれてしまうわけだね。
ただし確定申告をして外国税額控除を適用すれば、米国の課税分(10%)が還付されるため、二重課税を防ぐこともできます。
このように米国株の配当金は二重課税となり、日本株よりも多く課税されるので覚えておきましょう。



もしもNISA口座を利用すれば日本での課税が非課税(米国内の10%のみ)となります。
売買手数料で余分な費用がかかる


米国株の売買には日本株と比べて手数料面のコストがやや高く設定されており、余分な費用がかかることから「やめとけ」と言われがちです。
一般的には米国株の場合は約定代金の0.45~0.5%程度の手数料がかかる会社が多い
ただし各社の競争で手数料は引き下げ傾向にあり、例えばSBI証券や楽天証券は手数料を無料にしています。
このように売買手数料がコストとなるため「やめとけ」との声が上がっています。



余分な手数料は取引回数を必要最小限に抑えたり、手数料の安い証券会社を選ぶといった工夫で対策できます。
深夜の取引が中心になりがち


米国株が中心になると、深夜の取引が中心となるため「やめとけ」と言われます。
なぜなら時差の違いにより米国株の取引時間が日本時間の深夜から早朝になるからです。
市場 | 日本時間の取引時間 |
---|---|
日本株(東京市場) | 9:00~11:30、12:30~15:30 |
米国株(ニューヨーク市場) | 23:30~6:00頃 (サマータイムは22:30~5:00頃) |



サマータイムとは、毎年3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までの期間のことよ。
例えば重要指標の発表や決算発表が日本時間の深夜に行われ、その影響で夜中に大きく株価が動いたりすることがあります。
すると就寝時間中や早朝から相場を確認するなど、安心して寝られなくなりますね。
このように米国株が中心になると、深夜の取引が中心となりがちな点は覚えておきましょう。



近年では証券会社によっては 時間外取引を提供し、日本の昼間でも米国株の注文ができるサービスもあるそうです。
情報収集が難しい


米国株投資は情報収集が難しいのが難点と言えます。
その理由は米国企業のニュースは基本的に英語で提供ているので日本人には難しく、また情報量も膨大だからです。



「情報収集が難しいから米国株はやめとけ」という意見は、言語の壁も原因なのね。
例えば日本株であれば四季報や日本語ニュースで手軽に企業研究できますが、米国株は自分で英語ページを読んだり、専門サイトを利用する必要があります。
このように米国株は言語の壁により情報収集が難しいことも「やめとけ」と言われる理由となるでしょう。



しかし最近では米国株情報や米国株サポートが充実した証券会社も増えてきてます。


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世界的な危機の影響を真っ先に受ける


米国株は世界的な危機や金融不安の影響を真っ先に受け、大きく下落することがあるため「やめとけ」と言われます。
なぜなら米国は世界中の投資マネーが集まる基軸市場であるからです。
例えば近年では米中貿易摩擦やIT企業への独占禁止法適用の動きなど、政治・規制面のニュースが直接米国株に打撃を与える場面がありますね。
他にも過去のリーマンショックやコロナショックの時、真っ先にNY市場が急落し、その後世界に波及したこともありました。



世界の中心アメリカは、悪影響も一番早く受けてしまうんだね。
このように米国株は大きな市場である分、世界の影響を真っ先に受けやすいので注意しましょう。
景気拡大が長すぎて加熱感がある


米国株は長いこと景気拡大が続いており、加熱感があるため「そろそろやめとけ」などと言われています。
なぜなら2009年のリーマンショック後から2021年頃まで、コロナショックの一時的な急落を除けば米国株式市場はほぼ一貫して右肩上がりが続いているからです。(参考:Treadingview)



「ITバブル」や「新興国株バブル」も必ず終わりを迎えているため、市場では米国株バブルの終わりもいずれやってくると見ています。
例えば今のトランプ政権による政策の影響で米国市場の不安定感が増し、突然の調整局面が来て暴落する可能性もあるでしょう。
このように米国市場の景気拡大の長さから加熱感があるため、やめとけと言われる理由となっています。
米国株投資の魅力やメリット


ここまでリスクや注意点を見てきましたが、米国株には日本株にはない魅力やメリットが多くあります。
「やめとけ」と言われても多くの人が米国株に投資するのは、それだけのメリットがあるからでしょう。
ここからは代表的な米国株の魅力を順番に見ていきます。



リスクや注意点・メリットなどを総合的に照らし合わせて、あなたの投資スタイルに合っているか判断しましょう。
米国は世界の基軸市場である


米国は言わずと知れた世界最大の株式市場です。
具体的には全世界の株式時価総額のうち、実に約半分を米国市場が占めているとのことです。



日本の株式時価総額は世界第3位だけど、米国の時価総額はその額の8倍以上なんだって!
この規模の大きさは何よりの安心材料であり、資本市場の中心地である米国に投資すれば世界経済の中心の成長に投資していることになるでしょう。
このように米国は世界の基軸市場であり、米国株に投資すれば世界最大の市場に投資することと同じといえます。
米国株はパフォーマンスが良い


米国株の魅力はその高い株価パフォーマンスです。
下のグラフを見ても分かるとおり、米国株のパフォーマンスは明らかに日本株と違います。(参考:三菱UFJeスマート証券)





日経平均株価が直近30年ほぼ横ばいだったのに対し、NYダウ平均は同期間で8倍以上に上昇しています。
個別銘柄で見てもその成長力は桁違いです。
以下は日米企業の株価上昇率の一例です。
過去約20年の分野別上昇率 | 米国株 🇺🇸 | 日本株 🇯🇵 |
---|---|---|
電子機器 | Apple +12,531% | ソニーG +401% |
ネット通販 | Amazon.com +9,272% | 楽天G +6% |



AppleはiPhoneの成功もあり、この20年で株価125倍以上と爆発的成長を遂げているわ。
このように米国株は日本株とは比べ物にならないようなパフォーマンスを発揮しています。



長期的に資産を増やしたいなら、米国株の成長力を味方に付けるのは必須と言えます。
安定した高配当銘柄が多い


米国株には高配当利回りで安定配当を出し続ける銘柄が数多く存在します。
その理由は米国では株主への利益還元として配当や自社株買いを重視する文化があり、毎年のように増配を続けている超優良企業も珍しくないからです。
例えば飲料大手のコカ・コーラや日用品のP&G、医薬品のジョンソン&ジョンソンなどは50年以上連続で増配を続ける配当王として有名です。
このように米国株には高配当利回りで安定配当なことも一つの魅力でしょう。



米国高配当株の魅力はこの後説明します。
世界的な大手銘柄が買える


米国株を通じて世界を代表する超優良企業の株主になれることも大きな魅力です。
例えばAppleやMicrosoft、Google、Amazon、Teslaといった名だたる企業の株を保有できます。



世界的なグローバル企業に投資できると、モチベーションUPにもつながるよね。
このように世界的な大手銘柄がいくつも買えることは、米国株の大きな魅力となります。
1株から購入できる


日本株では単元株制度により通常100株単位での売買が原則ですが、米国株は1株から購入可能です。
これは初心者にとって大きなメリットとなるでしょう。
日本株でも単元未満株制度がありますが、売買タイミングや手数料面で制約があったり、株主優待が受けられなくなったりするため、米国株とは違ったデメリットが発生します。
このように米国株は1株から購入できる点は魅力的な一面です。
ドル資産はリスク分散効果がある


米国株に投資すれば資産を米ドル建てで保有することになるので、大きなメリットとなるんですよ。
なぜならドル建てで保有すれば以下のようなリスク分散効果があるからです。
ドル建てのリスク分散効果 | 説明 |
---|---|
暴落対策 | 日本市場が急落しても、ドル資産が損失を抑える。 |
インフレ・円安対策 | 円安時でもドル保有によりリスク分散になる。 |
為替差益の恩恵を受ける | 円安時でもドル資産があれば資産増加につながる。 |
高金利収入の期待 | 米ドル建ての債券や預金で、日本以上の利息が得られる可能性あり。 |
カントリーリスクの軽減 | 特定国の通貨や経済に依存し過ぎないので、全体のリスクが減る。 |



「卵を1つのカゴに盛らない」って言われるけど、同じ通貨の資産にまとめ過ぎると何かあった時に対処できなくなるよね。
例えば資産の一部にドル資産を保有しておけば、円安となって日本株が下落してもドル資産は増加するため資産全体の安定性が増すでしょう。
このように日本株に限らずドル資産として米国株も保有すればリスク分散効果があります。
上場基準が厳しい


米国市場に上場する企業は、上場審査や開示ルールをクリアした選び抜かれた企業ばかり。
よって米国株を購入すれば、自然と厳選された企業に投資することになるんですよ。
例えばニューヨーク証券取引所やNASDAQは一定の収益や財務健全性などの厳しい上場基準が設定されおり、基準を満たさなければ上場できません。



上場廃止基準も厳しくて、基準を満たせなくなった企業はすぐにマーケットから退出させられるそうよ。
このように米国の上場基準は厳しいので、米国株を買えば自然と厳選された企業に投資できるのです。
暴落後の回復が早い


米国株は危機からの立ち直りが早いことも大きなメリットですね。
その理由は米国経済の成長力や政府の迅速な対応など、米国の巨大な経済力に由来します。



暴落時に世界の投資家は「割安な内に、信用力の高い米国株を買い増ししよう」と考えるそうですよ。



有事に一番買われるから、回復も一番早くなるよね。
最近の例では2020年のコロナショックでS&P500指数が30%以上急落しましたが、わずか5ヶ月ほどで暴落前の水準を取り戻し回復しました。
これは米国市場の強靭さを示すエピソードです。
このように米国株は暴落後の回復が早く、投資家にとって大きなメリットとなるでしょう。
米国株で失敗しないためのポイント


ここまで米国株の「やめとけ」と言われる理由やメリットを見てきました。
これらを踏まえた上で、次の項目では米国株に投資する時に注意すべきポイントを見ていきましょう。



ここからは私自身が経験した失敗と対処法もまとめています。
初心者の投資家がやりがちなミスも含んでいるので、ベテランの方も初心に還って見るといいですよ。
明確な購入目的を持つ
闇雲に米国株を買うのではなく、「なぜこの株を買うのか」 という購入目的を明確にしましょう。
なぜなら購入目的がしっかりしていないと、ちょっとした下落でも簡単に手放したりしてしまうからです。
- 少しの下落で狼狽売りしてしまう
- 些細な理由で簡単に手放してしまう
- 株価が上昇するチャンスを逃す
- 違う銘柄を選定する力がつかない
- 長期投資できなくなる



例えば新薬開発の結果待ちなど、購入目的がその企業にとって有力な情報であるなら、情報の結果が出るまでは長期目線で待ちましょう!



基本は長期投資。
じっと我慢して待つことが大切よ!
例えば配当収入が欲しいのか、購入理由で成長する株を狙いたいのか、あるいは資産分散のためなのかなど、目的によって選ぶ銘柄や戦略は変わってきます。
目的が曖昧なままだと、結果的に損をしてしまうでしょう。
よって株の購入時には明確な購入目的を持って臨みましょう。
目先の情報に飛びつかない


米国株は日々膨大なニュースやネット情報が飛び交いますが、目先のホットな情報にすぐ飛びつかないようにしましょう。



購入目的を目先の大したことのない情報に決めないようにしましょう。



ネットニュースで端的に流れているような情報は飛びつかないようにね!
なぜなら目先の情報で株価が一時的に上がったりしても、すぐ元に戻ったり、長期目線で見て企業成長に繋がらない場合が多いからです。
例えばSNSやネットニュースに「大企業と業務提携の可能性」などと書かれており、その影響で株価が急騰していても、すぐに値段が落ちて高値掴みしてしまうケースは初心者にありがちです。



「みんなが買っているから」など短期的なノリで購入するのは失敗のもとだよ。
よって株を購入する際には、目先の情報に飛びついて買わないようにしましょう。
割安株を購入する


米国株で失敗しないためには割安な銘柄を選ぶことも一つの手です。
実は米国株には優良銘柄なのに割安に推移している株が多く眠っているんですよ。
割安と判断する例として以下のようなものがあります。
- PERやPBRが低い水準のまま
- 一時的な不安材料で株価が下がっている
- マーケット全体が沈んでいる波に連れられて下がっている
もしも優良企業であっても割安に放置されている株を見つければ、長期保有によって大きな資産増加が見込めるでしょう。
よって米国株で失敗しないために割安な銘柄を選ぶことも大切です。
分散投資をする
米国株投資でも特定の銘柄やセクターに集中させず、複数の銘柄に分散投資しましょう。
その理由は「卵を一つのカゴに盛るな」という格言の通り、分散投資はリスク管理の基本だからです。
もしも分散投資を行なっていれば、一社の業績悪化により株価が急落してもポートフォリオ全体でダメージを緩和できます。
- 銘柄分散:できれば10銘柄以上、最低でも5銘柄程度には分ける。
- 業種分散:ハイテク株や金融、ヘルスケア、生活必需品、エネルギーなど異なる業種を組み合わせる。
- 時間分散:一度にまとめて買わず、何回かに分けて購入時期をずらす。



時間分散は高値つかみのリスクを減らすために有効よ。
このように米国株投資では複数の銘柄に分散投資させて、リスク低減を図りましょう。
個別株を買う前にETFを買う


個別株選びに自信がない初心者にはETF(上場投資信託)を活用することをおすすめします。
なぜならETF1本で何百もの銘柄に分散投資でき、専門知識がなくても米国株の高い成長性を受けれるからです。



ETFを買うだけでリスク分散できるんだね。
ETFの例としてS&P500指数に連動するVOOやIVV、高配当株にまとめて投資するHDV、NASDAQ100指数に連動するQQQなどです。
これらは米国の大型優良株にまとめて投資するイメージで、長期的に安定したリターンが期待できます。
よって個別株を買う前にETFの購入をおすすめします。
投資の余力資金を常に残す


いざという時のために、投資の余力資金を常に残しておくようにしましょう。
なぜなら全ての資産・現金を投入してしまうと、暴落時など想定外の事態に対応できなくなるからです。
余力資金があれば、暴落などの緊急事態に対応できる
例えばマイナスニュースが出て市場全体が暴落したとします。
その際に余力資金があれば、暴落後に購入できて長期目線で見るとポートフォリオ全体がプラスになる可能性があります。



株価の暴落は年間を通じて何度かあるものです。



安い時に買えば回復後の恩恵を受けられるし、長期保有でプラスになりやすいわ。
自分のリスク許容度を認識しておく


投資をする際には自分のリスク許容度を認識しておくようにしましょう。
リスク許容度とは、別の言い方をすれば最悪無くなっても困らないような余裕資金がいくらかということです。
投資は最悪無くなっても困らないような余裕資金で行うこと
もしもこのリスク許容度を見極めて投資していれば、自分の保有する銘柄が暴落してしまっても精神的に追い詰められるような事態が少なくなります。



株価の上下に一喜一憂するのは心が疲れるし、投資が続かなくなるよ。
よって投資をする際には、自分のリスク許容度、つまり最悪無くなってもいい余裕資金を認識しておくようにしましょう。
財務状況をよく確認する


個別株に投資する場合は、財務状況やその健全性をしっかりチェックしましょう。
なぜなら財務状況や業績が不安定な銘柄は、一時的な株価の上昇があったとしても、長期目線では下落する銘柄が多いからです。
例えば財務状況のポイントとして売上高や営業利益が安定しているかなどがあります。



この他にもポイントは多々ありますが、本業の売上を示す営業利益率は特に重要です。



例えば同じ通信業のAT&Tとベライゾンなど、同業他社と比較してみると分かりやすいわ。
このように個別株に投資する場合は、財務状況やその健全性をよく確認するようにしましょう。
ドル建て資産に集中させすぎない


最後のポイントとして、資産全体を見たときにドル資産に集中させすぎないようにしましょう。
もちろん全世界の基軸通貨であるドルと米国株は魅力的ですが、全財産を米国株に注ぎ込むのは危険だからです。
具体的には日本円の預貯金や日本株もある程度持っておくことでリスク分散を図り、円高局面でも対応できます。
よって米国株で失敗しないための一つとして、ドル建て資産に集中させないようにしましょう。



以上のポイントを押さえておけば、米国株投資で大きく失敗するリスクをかなり軽減できるはずです。
ここまでの内容を理解しつつ、あなたも米国株の第一歩を踏み出してみてはどうでしょうか?
それでは次に、実際に米国株を始めるには何をすれば良いのか、具体的なステップを説明します。
米国株の始め方(購入の基本ステップ)


米国株投資を始めるのは思ったほど難しくありません。
ここでは初心者向けに米国株購入までの基本的な流れを4つのステップで解説します。
一つずつ順番に進めれば、今日からあなたも晴れて米国株デビューできますよ。
証券口座を開設する
まずは外国株取引に対応した証券会社で口座開設をしましょう。
国内大手ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)のほとんどは米国株を扱っています。



口座開設自体はオンラインで申込みできて、通常1~2週間程度で取引を開始できるわ。
- 米国株の取扱い銘柄数
- 売買手数料や為替手数料の取扱い
- ポイント制度が自分のニーズに合っているか
上記3社だけでも細かなサービスに違いがあります。
複数の証券会社を比較して自分のニーズに合った証券会社を選んで開設してください。



証券会社をじっくり比較・検討してみましょう。



口座を分散させたり、各社のメリットを使うために複数口座を持つこともおすすめよ。
投資資金を日本円で入金する
口座開設ができたら証券口座に日本円で投資資金を振込み入金します。
入金は普段使っている銀行口座から振込みする方法もありますが、最近は即時入金サービスに対応したネットバンキング経由で入金する方法がメジャーです。
米国株の場合は基本通貨が米ドルですが、日本円で入金すれば為替取引によりドルに転換して取引できます。



多くの証券会社では 「円貨決済」「外貨決済」 を選べ、円貨決済を選べば入金した円を自動でドルに替えて米国株を購入できます。



日本円で取引までできるから安心だね。
ここで為替レートと為替手数料が関わるので、大金を替える場合はレートも確認するようにしましょう。
資金を入れたらすぐに米国株を買えるようになります。
購入したい銘柄を探す
次に買いたい銘柄を選定します。
既に購入候補が決まっている人はティッカーシンボル(銘柄コード)や企業名で証券会社のサイトから検索しましょう。
まだ決めていない人は各証券会社の銘柄スクリーニング機能やランキング、投資情報を活用して下さい。



銘柄選定の機能は証券会社によって強みや使いやすさが変わってきます。
投資初心者は馴染みのある有名企業から始めれば、暴落する可能性も低いので買いやすいでしょう。
買い注文を出す
買いたい銘柄が決まったら、実際に買い注文を出します。
証券会社の取引画面で銘柄を選び、「買い」の注文を入力してください。
注文時には「株数(何株買うか)」「注文方法(成行か指値か)」などを指定します。



初心者は試しに、成行注文で1株買ってみると良いでしょう。
米国株の場合は時差の関係で日本時間の夜中から早朝に注文することになりますが、注文が約定(売買成立)すれば、その日からあなたは米国株の株主となります。



最初は1株買うだけでもかなりドキドキするかもしれませんが、慣れれば簡単に取引できるようになります。
この記事を参考に米国株の第一歩を踏み出してみましょう。
次に証券会社選びで悩んでいる方向けにおすすめの証券会社を紹介します。
今日から米国株デビュー!おすすめ証券会社を紹介
米国株投資をする上でおすすめの証券会社を3社紹介します。
いずれも大手ネット証券で実績があり、サービス面でも優れているため初心者から上級者まで安心して利用できます。
マネックス証券
マネックス証券は米国株投資において非常に評判の良い証券会社です。
もともと日本のネット証券の中でいち早く米国株に力を入れてきたため、サービスの充実度はトップクラスです。
- dポイントと連携している
- 取扱う金融商品が多い
- NISA口座の売買手数料が無料
- 充実した情報分析・資産管理ツール
- IPO投資が当選しやすい
- 未経験者や初心者が始めやすいワン株
- 長期投資に向いている
- 投資を継続しやすい環境が整っている
- 投資信託手数料は全て無料
ドコモと提携したdポイント還元プログラムを展開しており、投資信託の積立などで業界最高水準のポイントが貯まる点も見逃せません。


SBI証券
SBI証券は国内最大手のネット証券で、総合力で優れています。
ここ数年は米国株取引にも特に力を入れており、取扱銘柄数はETF含め約5400銘柄と豊富な点が魅力。
NISA口座では売買手数料が完全無料となり、コスト面でも大きな強みがあります。
- Vポイントと連携している
- 口座開設数No.1の信頼感と実績
- 手数料が無料又は業界最安値
- 取扱う金融商品・銘柄数が豊富
- IPO取扱実績がトップクラス
- 1株単位で売買できる(S株)
- PTS(夜間取引)に対応している
- 住信SBIネット銀行との連携で有利になる
三井住友信託銀行と提携しVポイント還元プログラムを展開しており、口座開設数NO.1の実力を兼ね備えています。


楽天証券
楽天証券 は楽天グループのネット証券で、投資初心者に優しいサービスが揃っています。
米国株の取扱銘柄数はSBI証券に続いて約5100銘柄と、主要は一通りカバーされています。
- 楽天ポイントと連携
- 楽天経済圏でお得がいっぱい
- 取扱う金融商品やサービスが豊富
- 初心者が投資を始めやすい
- 充実した取引ツール
- 投資情報・教育コンテンツの充実
- 日経新聞などの電子版が無料で読める
楽天証券の大きな魅力は何といっても楽天経済圏との連携。
楽天カード決済で投信積立するとポイントが多く付いたり、楽天銀行との口座連携で金利優遇があるなどお得な特典が多数あります。
楽天ポイントを貯めている人は、ポイントがザクザク貯まり相乗効果が抜群でしょう。





口座開設は無料なので、まずは実際に開設して使い勝手を比べてみてはいかがですか。
おすすめは米国高配当株
ここまで米国株の魅力や始め方を解説しましたが、初心者に特におすすめしたいのは米国の高配当株に投資することです。
- 株主還元が手厚く、多くの銘柄は年4回の定期配当がある
- 定期配当により長期保有するモチベーションが続く
- 日本株よりも安定的かつ高い配当が期待できる
- 連続増配50年以上を誇る優良企業がたくさんある
例えば毎月の収入を増やしたいと考える人には、個別銘柄を組み合わせれば毎月定期的な収入が得られるポートフォリオが簡単にできますよ。
注意点として業績悪化で減配のリスクがあることや、高配当ゆえに成長性が低めの企業が多いことなどはあります。



おすすめの米国高配当株をまとめた記事はこちらです。


「最初はどの米国株を買えばいいか分からない…」という方は、ぜひ高配当株から始めてみてください。
配当金という目に見えるリターンが得られるので投資の実感が湧きやすく、継続の励みになりますよ。
まとめ:「米国株はやめとけ」ではなく正しく向き合おう
この記事では「やめとけ」と言われがちな米国株について、正しい知識と戦略があればむしろ大きなチャンスに変わることを説明してきました。
「やめとけ」と言われる理由も含め、米国株の特徴を以下にまとめました。
- 値幅制限がないため株価が急落しやすい
- 為替リスク・二重課税・深夜取引など日本株と異なる点がある
- 米国株は世界最大の成長市場であり、高パフォーマンスが期待できる
- 1株から購入可能で少額から始められる
- 分散投資やETFで初心者でもリスクを抑えた運用が可能
- 高配当株は安定収入として人気で長期投資向き
- リスクを把握し戦略的に取り組めば、米国株は有力な資産形成手段になる
ここまで読むと「やめとけ」と言われる理由が、決して米国株投資を否定するものではなく、注意点として知っておくべきポイントがあるということがお分かりいただけたでしょう。
確かに為替リスクや税金の違いなど、日本株にはないハードルはあります。
しかしそれ以上に米国株には世界トップクラスの成長性があるため、長期的には資産形成において強力な味方となります。
よって一元的なネガティブ情報に惑わされず、正しく理解して米国株と付き合っていきましょう。



本記事をあなたの資産形成がプラスになるよう利用して下さい。
Q&A
米国株は「やめとけ」と言われるのはなぜ?
米国株には値幅制限がないため株価が急落するリスクや、為替リスク・配当の二重課税・深夜の取引など、日本株とは異なる注意点が多く存在します。そのため「やめとけ」と言われがちですが、正しく理解してリスク管理すれば大きなメリットを享受できる市場です。
米国株の主なリスクには何がある?
米国株には以下のようなリスクや注意点があります:① 値幅制限がなく急落しやすい、② 株主優待がない、③ 為替変動リスクと手数料、④ 配当の二重課税、⑤ 売買手数料がやや高い、⑥ 深夜の取引中心、⑦ 情報収集の難しさ、⑧ 世界情勢の影響を受けやすい、⑨ 景気加熱感がある等です。
それでも米国株は投資先として魅力なの?
はい。米国株は世界最大の市場であり、企業の成長力や株価のパフォーマンス、安定した高配当銘柄、1株から購入できる手軽さなど、多くの魅力があります。特に長期目線で資産形成を目指す方にとっては、有力な選択肢となります。
初心者が米国株で失敗しないためのポイントは?
主なポイントは以下の通りです:① 明確な購入目的を持つ、② 目先の情報に流されない、③ 割安銘柄を選ぶ、④ 分散投資を心がける、⑤ ETFから始める、⑥ 余力資金を残す、⑦ リスク許容度を把握する、⑧ 財務状況を確認する、⑨ ドル資産に偏りすぎないことです。
米国株はどうやって始めるの?
米国株を始めるには、① 米国株対応の証券口座を開設、② 日本円を入金、③ 購入する銘柄を選定、④ 実際に注文を出す、というステップで進めます。
初心者におすすめの米国株ジャンルは?
初心者には「高配当株」や「ETF(上場投資信託)」がおすすめです。安定した収入が得られる高配当株や、リスク分散が自然とできるETFは、長期保有にも向いており投資の第一歩に適しています。
本記事は情報提供を目的としたものであり、その手法や知識について勧誘や売買を推奨するものではありません。
本記事に含まれる情報に関しては、万全を期しておりますが、その情報の正確性、完全性、有用性を保証しません。
情報の利用の結果として何らかの損害が発生した場合、著者は理由のいかんを問わず投資の結果に責任は負いかねます。
投資対象および商品の選択など、投資にかかる最終決定はご自身でご判断ください。